株式会社池月道の駅との和解に関して
私は、株式会社池月道の駅より平成22年7月30日に古川警察署に特別背任罪の嫌疑で告訴を受けましたが、上記の告訴は、旧役員様や顧問税理士様を理由なき一掃後の同社の幹部の政治的ないし私的動機に基づくものであり、事を誇張し声高にマスコミへのリークする全く根拠を欠くものでありました。以下一部経過を申し述べ、平成28年3月に仙台地方裁判所古川支部の和解勧告に従い、株式会社池月道の駅が謝罪文を一年間ホームページに掲載しましたので、その終了と同時に和解勧告全文を公開します。
この間、全国の多くの皆様から寄せられた心配や信頼下さった皆様に感謝申し上げます。
【経過】
1)市町村合併による道の駅の移管
平成18年3月30日をもって岩出山町は消滅し、翌3月31日、新市大崎市が誕生しました。5月に新市長が就任したことに伴い、6月、私と酒井栄一駅長は会社の運営方針と役員派遣等について意向を伺うため、大崎市役所に伊藤市長を訪問しました。市長からは「道の駅は非常に評判も良く、経営も順調なので運営方針は会社の方に任せる、取締役は出さずに監査役を市から1名派遣するので任期の改選時に宜しくお願いします。現役員はそのまま続けて下さい」と言われ、このような市の方針の提示を受けて、監査役の改選は平成19年6月の株主総会でありましたので、大崎市から推薦を受けた副市長の河合尭昭氏が監査役に選任されました。
2)河合氏の監査役就任に伴う道の駅運営の混乱
監査役に就任した河合氏の口癖は、「大株主大崎市の意向の尊重とコンプライアンスの徹底」ということでありました。道の駅社は第三セクターとして大株主である大崎市の意向を尊重することは当然であり、コンプライアンスということも法人会社として当然の要請であります。しかし、河合氏は監査役の独立性を根拠に会社の運営に関する些細な遺漏に関し執拗かつ過剰な干渉を行ってきました。通常の会社の監査役に期待される取締役会の執行や会計監査・業務監査の範囲を逸脱した著しい個人的見解の強要と代表取締役佐藤仁一の行動監視的な不適切なものでありました。このため、会社の事務処理及び運営は著しい混乱に見舞われました。
3)取締役選出への不思議な大崎市関与
私は、平成20年6月下旬の株主総会に向けて、大崎市の意向確認のため、4月中旬秘書課に市長への面会日程申し込んだところ、後日、市長も副市長も忙しく日程調整出来ないので、代わりに4月22日午前10時に、柏倉総務部長と高橋市民協働部長が対応する旨伝えられました。私と酒井駅長が当日伺い、柏倉総務部長と高橋市民協働部長に役員人事を含め用件を説明したところ「市長に相談して後日大崎市の考えを知らせます」という返事でした。5月中旬に高橋市民協働部長から電話で返答があり、「上司との相談の結果、業績も素晴らしいので8人の取締役全員の留任で良い」との連絡がありました。私は、役員選出のための内部規則に従って、大崎市からの返事を報告し、取締役全員が取締役候補として留任する提案を決定しました。
ところが、6月2日、高橋副市長が会社を訪れて取締役8人を6名に減員して、その内3名は大崎市推薦で出すと告げられました。私は、大崎市から取締役の改選については前述のような回答を頂いたことを説明しても聞き入れませんでした。私だけでは了解できないので、6月4日に取締役協議会を招集し、そこに高橋副市長が出席して説明して頂くことになりました。高橋副市長の説明に取締役全員から不満と不信が述べられました。それに対し、高橋副市長は取締役全員留任との先の合意に従った取締役選任議案を会社が提案しても株主総会で否決するという強硬な姿勢を示してきました。そこで、大株主がそういう意向であれば現経営陣としては如何とも出来ず、大崎市の意向に添う形で事は進みました。大崎市内部協議議事録(情報公開で求めた資料)によれば道の駅社に推薦する3名の取締役候補の人選は河合副市長一任とあり、6月25日の株主総会を経て、館股秀隆氏、千坂善悦氏、佐藤宗一氏の3人が送り込まれてきました。
それ以来、河合氏は監査役の立場と大崎市副市長の立場を利用して、取締役会の決定を覆すなど過剰関与がひどくなり、取締役会の独立性と監査役の独立性が守られない状況でした。3人の新取締役は一般株主や顧客を忘れて、河合氏の顔色伺いの意見しか発言出来ない状況となりました。
こうした道の駅社取締役会における紛糾の常態化は議事録参照して頂ければわかります。
4)自己中心人事
平成22年6月に、河合監査役は副市長を7月17日の任期で再任されないとの報道があり、6月14日開催の取締役会での役員議案には河合監査役は残任期間1年を残し取締役として提案があり、所属株主(大崎市)でありました。舘股代表取締役の説明も大崎市推薦とのことであり承認しましたが、6月26日開催の株主総会では複数の株主から河合氏の取締役就任について異論が出されましたし、その後の大崎市議会でも問題視されました。
以上のような経過で、赤字会社でのスタートから黒字経営に転換し、株主・社員・出荷者・納品業者様・顧客皆様などとともに、日本一の道の駅を目指し基盤を築いてきた旧役員は一掃され、新たに就任した役員幹部によって、開設理念や地域振興プロセスも大切にされず、落度探し・悪者扱いを喧伝して告訴事件に発展させた株式会社池月道の駅側の謝罪文を織り込んだ和解勧告が裁判所からで示されました。
私は、開設責任者・代表取締役社長の任で、旧役員並びに顧問税理士様・社員をはじめ出荷皆様・お客様のことを思う時、名誉を傷つけられ不満はありますが和解することと致した次第です。